
Aloha
アメリカでは「アナ雪」を超える大ヒットとなったディズニー映画「モアナと伝説の海」。
もうご覧になりましたか?
この映画については、YMちゃんが以前から何度かBlogに投稿してくれてましたよね。
映画をご覧になった方はご存知だと思いますが、主人公のモアナと一緒に旅をする『マウイ』という半神半人の英雄が出てきます。
映画の中では“親に捨てられた”という設定になっていますが、ハワイの神話に出てくるマウイは母親思いで、何度か母親のピンチを救っています。
その母親というのが、月の女神『ヒナ』です。
ヒナは「Hina-Hanaia-I-Ka-Malama(月で働くヒナ)」とも呼ばれ、タパ作りの名人として有名です。
ハワイの神話に数多く登場する女神『ヒナ』は、ハワイ島のヒロに流れるワイルク川の「レインボー・フォールズ」という滝に住んでいるとされています。
そんな彼女の神話を一つご紹介します。
ヒナは滝の裏の洞窟に住み、ワウケやママキといった木の皮からタパという樹皮布を作る名人でした。天気のいい日には川岸で木の皮を叩いてタパを作ったり、そこに染料で模様をつけたりしていました。
そして、レインボー・フォールズの上流には、『クナ』という名前のモオ(大トカゲ)が住んでいました。
そのクナは美しいヒナのことが気になって、幾度も誘いをかけていましたが、ヒナは相手にしませんでした。
自分に振り向いてくれないヒナに腹を立てたクナは、やがてヒナに嫌がらせをするようになります。
ヒナが住む洞窟に土砂を流して塞いだり、丸太や石を流してヒナを追い出そうとしたりしました。
それでも屈しないヒナに対し、クナは殺意を抱くようになります。そして、巨大な岩を次々とレインボーフォールズに投げ込み、川をせき止めます。川の水位はどんどん上昇し、洞窟に水が侵入してきました。
ヒナは息子マウイに助けを求めます。
その頃、ちょうどマウイは母のために縄で太陽を縛り上げているところでした。
母の悲痛な叫びを耳にしたマウイはすぐさま魔法のカヌーに乗ってワイルク川にたどり着き、魔法の棍棒で川底にできた岩のダムを叩き壊しました。
ヒナはマウイのお陰で命拾いしました。
マウイは母親を殺そうとしたクナを許すわけにはいきません。
マウイに追われたクナは、あちらこちらに逃げ回り、最後に大きな川底の深みへ姿を消しました。
そこでマウイがペレに助けを求めると、真っ赤に燃えた溶岩が川に流し込まれ、あっという間に川の水が沸騰しました。
全身に大火傷を負ったクナが川底から現れると、マウイは魔法の棍棒でクナをやっつけました。
こうしてヒナは安心して、またタパ作りができるようになりました。
レインボー・フォールズの下に黒い大きな岩を見ることができますが、それがマウイに退治されたクナだと言われています。
レインボーフォールズは落差24m、滝壺の直径は30m。
虹がかかるので“レインボー”フォールズ。
ハワイ語では「ワイアヌエヌエ(Waianuenue)」と言い、『水の中に見える虹』という意味だそうです。
残念ながら、私たちが行った時に虹を見ることはできませんでしたが、虹はなくとも神秘的で圧巻の景色!
見る価値はあります。
近くに大きなバニアンツリーの木もあります。
実はここに登ってる人がいるんですが、見えますか?
バニアンツリーの大きさがよくわかります。
マウイとヒナの神話はまだまだあります。
機会があればまた…
Mahalo
IZ